Global Study Program(GSP)

自分の頭で考え、問い、表現できるGood Thinker

 従来型の詰め込み教育とは一線を画し、教養・思考力・表現力・主体性等の「剥がれ落ちない」学力を涵養し、グローバル社会に通用する人物を育成できるよう創造的な教育活動を行っています。「自分を知り、他者を知り、世界のどこでも相手とコミュニケーションのできる人間に成長する第一歩を踏み出す」、そして、「明確な目標を持った大学以降の学びへつなげる」ことを目的にした4年間のプログラムです。

カリキュラム

中学3年生からGSP選択者用に特別な授業が組まれます。下の表に挙げられた授業はGSP選択者用の特別な授業または行事になります。

学年総合学習  G特別授業 英語 国語  行事  
高3Gリサーチ(3)Gヒストリー(2)
国際政治経済(2)
Comprehensive English(3)
Global Writing(2)
Global OC(2)
言語技術教育(2)リサーチフェア
NPO プレゼン
高2Gリサーチ(2)Gヒストリー(2)
Area Study(2)
Comprehensive English(3)
Global Writing(2)
Global OC(2)
言語技術教育(2)ターム留学
リサーチフェア
Travel Agency
高1Gリサーチ(1)Gヒストリー(2)
国際教養(1)
Global English1(3)
Global English2(2)
Extensive Reading(1)
言語技術教育(1)Spring セミナー
夏期語学研修
リサーチフェア
中3Gヒストリー
国際教養(1)
Global English1(3)
Global English2(2)
Extensive Reading(1)
Spring セミナー
夏期語学研修
シェークスピア劇
授業

●グローバルリサーチ Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ

高校3年間行います。1年時は与えられたテーマでリサーチ手法の基礎基本を学び、2年時からは自分が決めたテーマで1年時に学習したリサーチ手法を使って、探求学習をします。留学先でもフィールドワークを行い、日英両方で論文を仕上げることを目標とします。

●国際教養プログラム

将来世界を舞台に活躍するときに必要な教養を身につけます。読書、映画・芸術鑑賞、文化や宗教などについて深く知るフィールドワークなど、体験的授業を行います。

●グローバルヒストリー

現代世界を理解する基盤としての世界史を俯瞰します。日本も含めた国家、地域間のつながりにも注目します。日本も含めた国家、地域間のつながりにも注目します。

●国際政治・国際経済

国境を越えてダイナミックに動く現代政治・経済の問題を読み解くのに必要な知識を学びます。

●言語技術教育 

討論・発表技術、様々なテキストの読解技術、説明文、描写文、レポート、論文等の作文技術など、日本語を操るために必要な技術を体系的に学びます。

●Comprehensive English 

総合英語(4技能、文法、語彙)です。国際理解を内容とし、語彙・文法指導や多読なども含め総合的に学習します。

●Global Writing English 

文レベルを超えた様々な英作文の練習。日常的な英文日記で簡潔な英語での自己表現方法を学ぶとともに、まとまった量のエッセイで学問的な英語論文の入門学習も行います。

●Global Oral Communication 

海外での学習に困らないためのlisting/ speaking 能力をつける。スピーチ、discussion, debate, presentation など高いレベルの口頭英語発表能力を育成します。

学びのスタイル

このプログラムでは、詰め込みではなく、自分の頭で考える学びをすすめ、剥がれおちない知識の獲得を目指します。友達との協働学習や、e-Learningによる自主学習もすすめていきます。参加者は高い目標に向かって努力することが求められます。学ぶ内容は、世界のあり方と今の自分を関連づける、興味深い題材を中心としています。課題は難しいことはありませんが、計画的に遂行する勤勉さが必要です。友人と助けあい、協力し、かつ自分の責任をきちんと果たす自立した学習者になるのが目標です。

留学について

このプログラムを履修した全員が、原則3ヶ月から1年の留学をします。留学先は、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダです。外部機関を利用して1年間の長期留学を利用すれば、スイスやオーストリア、ドイツ、パナマなどにも留学できます。

目指す英語力

高校卒業までに B2レベル(英検準1級、IELTS5.5、TOEFLiBT71 以上)を目指します。

CEFR英検GTEC
for students
IELTSTOEFL iBTTOEIC目標値
C28.5-9.0
C11級7.0-8.095-1201305-1390
B2準1級650-8105.5-6.572-941095-1300高3
B12級500-6504.0-5.042-71790-1090高1
A2準2級400-5003.0385-785中3
A13級~5級0-4002.0200-380
GSPを履修するには・・・

グローバル・スタディ・プログラムは中学3年生から始まります。中学1年生と中学2年生の間に英語の基礎力と学習する習慣を身につけてください。GSPを履修するにあたって、学業成績や普段の生活態度より総合的に判断します。中学2年時の1学期には保護者向けの説明会、2学期には生徒向けの説明会、3学期には保護者・生徒向けの説明会を実施します。文化祭でもGSP独自の展示があります。GSP履修生徒によるGSPの取り組み説明等もしております。興味・関心のある方はぜひ覗いてみてください。

GSP履修者卒業生の声(70期生)

甲南在学中は中学3年から高校3年までずっとグローバルに所属していました。以下、現在の私の特徴とグローバルでの経験がどのようにその特徴を形成したかについて記します。

①意思決定の慣れ
グローバルは他のコースに比べて、選択する機会が多いです。グローバルに入ることを決めるのも選択ですし、そこからこのままグローバルに所属するか、どこに留学するかなど選択の機会が多いです。また、グローバルは比較的リベラルで、「グローバルに入ったからここに進学すべきだ」などと言われることなく、4年間を過ごしました。(宿題などはもちろんしないといけません)このような環境で育ったので、自分のことは自分で決定するというのが染み付いています。それもあってか、私は大学入学後から教育ベンチャーでアルバイトを始めたり、長期インターンを始めたりと、周りの学生に流されない意思決定をできています。

②視野の広さと深い理解視野の広さと深い理解
グローバルに所属していると否が応でも視野を広げなければなりません。学外や国外など、グローバルに所属していると社会へ目を向ける必要があります。(ボランティアなどの課外活動や留学)これらの経験に裏打ちされる視野の広さは、一般的な学生よりも社会課題に対する深い理解を生み出します。そして、その視野の広さは、キャリアを考える際や大学での学びに役立っています。例えば、私が取り組んだ防災のボランティアや戦争被害に関する論文の作成、留学などの経験は、他の学生が滅多にしない経験なので、当事者意識やより深い理解を持つことができます。

③実践的なスキル
グローバルにおいて必ず行う活動をいくつか挙げると、留学・論文作成・教師陣からの過酷な課題の付与・プレゼンなどがあります。留学や教師陣からの愛のあるプレゼント(a.k.a Homework)など英語を使う機会が多いことで、他の学生よりも英語力を鍛えることができます。現に、私の入学時のGTECのスコアは校内で最下位でしたが、グローバルのおかげで現在はTOEIC915点(大2で取得)・英検準一級(高3で取得)などの世間一般の言う「英語ができる人」になれています。また、大学における英語レポートや英語プレゼン、英語を通じたビジネスや文化についての授業もストレスなく、取り組むことができています。

論文や小論文の作成を通じて、思考力や文章構成力を会得できました。大学はレポートが多く求められるのですが、グローバルでの経験もあって、大学からお金をもらえるほどの成績を取ることができています。さらに、プレゼンなどを通じて人前に立つ機会が多かったため、プレゼン作り・発表ともに得意としています。

今まで述べてきたように、グローバルはとても魅力的な環境だと思います。グローバルに所属することで「全てが上手くいく」わけではありませんが、グローバルは「選択肢を広げてくれる環境」です。グローバルを通じて得られる経験やスキルは、受験や部活動だけに打ち込むことでは代替できません。人生のチャンスを増やすツールとして、グローバルに所属してみてはいかがでしょうか。